神戸下町雑記

貧乏中年男子のどうでもいい備忘録

映画雑記 ROBOCOP(2014)

08/11「ROBOCOP(2014) WOWOWにて

ぼくは旧作のロボコップがとにかく好きで、もちろんあれって映像的にすごいショボいとこがあったり、ゴア趣味だったり、どことなく低予算だったりなんですけど、それを越えてアイディアがあり、シナリオに工夫があり、奪われたアイデンティティを取り戻すマーフィーの物語としてすごく良かったんですよね。ぼくが好きだったのは売られた自分の家で過去の幻影を見るとこと、なによりやっぱりスカッとするラストです。

さてリメイク、というよりアイディアを使った別作品としては決してこの新作はそこまでは悪くないと思いました。ビジュアルは洗練されてますし(人間としての残った部分、みたいなシーンは凄みがありました)、走るロボコップにも全然慣れて、ヒーロー感ありましたし。ただなんというかいろんなとこがスカスカで、ストーリィも構成上もうマーフィであることが公であるために、なんだか収まりの悪さを感じました。

まあ個人的にはルイスが黒人男性という段階でもう別物として楽しむよう切り替えは出来ました。あのルイスもいまひとつ使い所が悪いというか、ボンヤリした友情でしたね。旧作だと銃のクセでそれがマーフィだと見抜くのですが……。

なによりラスト、旧作同様にロボコップには相手が撃てない、どうするか? 旧作での「お前はクビだ!」からの展開の爽快感があるでもなく、なんか頑張ったら撃てたよ! ロボ克服したよ! というなにそれ……という展開で。もう家族全員爆死でロボ家族とかでいいんじゃないかな。そのくらいのくだらなさでした。

時々使われてる旧作のメインテーマが余計にイラッとさせる作品でしたね。あっそうだ、あのテレビのみのもんたさん的なおじさんは良かったです。あそこだけが旧作に通じる「ユーモア」でしたね。